自分らしく生きるヒント高齢期のアドバンスディレクティブ〜開催報告〜

自分らしく生きるヒント高齢期のアドバンスディレクティブ〜開催報告〜
杏林大学准教授の角田ますみさんによる「高齢期のアドバンスケアプランニング」講座を開催しました。詳細はこちらです。

高齢化社会における日本の医療の現実

高齢化社会が進んだ今、医療に求められているものは昔と大きく変わってきています。寿命が50歳前後だった時代はとにかく命を救うことが1番大事だったのですが、今や健康寿命と平均寿命の差は10年、つまり私たちのほとんどは、人生の最終期に10年近くも寝たきりで過ごすとなっています。
医療の現場では、自分たちが従事しているこの治療とケアが本当に必要なのかと悩みつつ行っている場合が少なくなく、実際「あなたが今行っていることを、自分や家族にしますか?」と言うアンケートでは、医療者の10人に1人しか「します」と答えなかったという、衝撃の結果が報告されています。

自分らしく生きるための「アドバンスケアプランニング」事前指示書

私たちの多くは、自らの意思で選択して生きることを望んでいると思います。何時に起きる、何を食べるかという些細なことから、どんな仕事をするのか、どこに住むかなど重大なことに至るまで、いろんなことを選択して暮らしています。
しかし認知症になった、急性の疾患で意識障害となったなど、様々な理由で自分の意思を表明できないことが、人生の最後に起こる可能性が非常に高いのです。人生の最後は、どこに住むのか?だれと一緒にいるのか?医療をどこまで受けるのか?などを、元気なうちに考えておくが大切です。
ここに長寿医療研究センターによる事前指示書のサンプルがあります。こんなに様々なことを選択しないといけないのと驚きます。

話し合いは何度も、何人かで、そして人生の早い時期に

そして、一回で決めず、一人で決めず、何度も親しい人と話をすること。話し合う時期は早ければ早いほどいい。
なぜなら心身の機能が低下したときにそんなことを考える余裕もない、年齢を重ねて老いや死を身近に感じているときにはリアル感があってお互いに考えにくいもの。健康状態が安定している時であれば冷静に多角的に考えることができます。
時期が早ければ早いほど方向転換もできます。人生の最後の時が近づけば近づくほど、思考力や判断力が低下してくるだけでなく、金銭面や介護してくれる人の事情など様々な制限がかかるので、自分の自由な意見を伝えることが難しくなってきます。
ぜひあなたも身近な人と一緒に、最後まで自分らしく生きることができるのか気軽に話し合ってほしいと思います。
ちなみに、親など年上の人と話し合うきっかけを作るコツは、有名人が病に倒れたときとか、亡くなったというニュースが流れている時にさりげなく話を振ってみること。自分と少し視点をずらしてあげると、考えやすいそうです。

専門家の意見を聞いておくこと、専門家は丁寧な情報開示を

もう一つ大事なことが、医療に関わることについては医療職の人とよく話をすること。私は臨床でよく聞く当事者や家族の言葉「そんなこと今まで聞いたことがなかった」
こちらにも1つ記事を書きましたのでぜひご参照ください。この日の講座で私の方からシェアした医療現場からの内容です→口からものを食べられなくなったらどうしますか?
もちろん医療は日進月歩、一度でなく何度も情報は収集しましょう。

生涯現役がテーマである私の事前指示書

私の事前指示書は明確です。
  • 人工呼吸器、心肺蘇生は倒れた時にどんな年齢であってもすべて拒否。
  • 意思伝達はできて、仕事をしていない年齢で、食べることができなかったら、2週間だけ経鼻経管栄養をしてもらい、その後、口から食べられなかったら一切の栄養補給はなしで自然に任せたいと思っています。
  • 意思伝達ができて仕事もできて、食べることだけができなければ胃瘻を造設してもらう。
生涯現役で仕事したいので、仕事ができるかどうか?がポイントかな。これ、職場にも親しい人にも常々言ってるのに「そんなこと言わないでください」って流されるのですが本気ですからね。理想は70歳の時に仕事帰りにバタッと倒れてぽっくり。
ちなみに、勤務する病院では、経管栄養を望むかどうかの意見書を、75歳以上の方には入院時に説明してサインを頂いています。当然、入院中に意見が変わってもいいのですよ。私の上半期の実績の一つです。
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