歯科衛生士による「お口を開けてくれない患者さん」へのアプローチ

歯科衛生士による「お口を開けてくれない患者さん」へのアプローチ
歯がない、口唇が弱ると、咀嚼しているときに食べこぼしやすくなります。そして、問題はそれだけでなく、食べこぼすことが恥ずかしくて人と会食をしなくなる、自宅に引きこもりがちなど、社会的な問題に発展することも珍しくありません。
人と会わなくなると、どうしても身なりを気にしない、口腔内の衛生にも無頓着になる、これが歯周病などの歯科疾患に罹患しやすくなりますし、なんと歯周病は脳梗塞リスクを高めることになることもご存知でしたか?
きっかけは、ちょっとした食べこぼしだったのに・・と、思いませんか?
ではこの悪循環を断ち切るためは、口腔ケアです。でも、これ、拒否される高齢者は少なくないのです。今日は、そんな患者さんや利用者さんの対するアプローチについて、歯科衛生士さんのレクチャーから報告します。

なにごとも評価から!

  • まず空気でブクブクうがい(頬の膨らまし)をしてみましょう。「うがいをしてください」と言ったときの反応はどうですか?声かけはどこから?どんな高さ、大きさの声で?視線の高さ?一番、反応がいい関わり方を評価します。
  • どんな声を発していますか?湿ったような声でしたら、すでに唾液が飲み込めていない証拠。唾液でむせる可能性大です。
  • 咳払いはできますか?大きさは?
こうしたことを評価すると、口腔ケアのリスク管理につながります。重度の嚥下障害者の中には、口腔ケアの刺激で増えた唾液やケアの水分でむせる人もいますので、要注意です。

いざ、口腔ケアに!まずは口を開けてもらうためには

  • まずは、緊張が高まらない姿勢を作ってあげることが大切。姿勢が不安定だと、バランスを取るために緊張が高まります。
  • ジェル、ワセリン、水などで口唇を湿らせてあげる。触ってもらうことに慣れてもらいましょう。
  • いよいよ口をあけてもらいたいところ。口唇の中央から指をいれるのは厳禁!とはわかっていたけど、口唇に沿わせて横にねじ込むのはよくやる手段ですが、これ、結構痛い!知らなかった。ポイントは、上の口唇に指を優しくあてて、少し待ってから、口腔内に滑り込ませる です。口腔内に滑り込ませたあとは、少しおいて、呼吸をあわせてリラックス!とにかく、介助者ががんばりすぎないことがポイント。このあたりは、講習会でリアルに学んだ方がいいかもしれません。「え??どうやるの?」「こう?」と2人1組でトライしながら指導をしてもらいます。講師に触ってもらった感覚はとっても気持ちいいのですが、コツをつかむまでが難しい・・

まとめ

「口を開けてくれない」と、相手のせいにするのではなく、どうしたらリラックスしてもらえるか、緊張がゆるむ方法を考えてみようと思いました。そして、介助者が「なんとか口を開けてくれ!」と、技術もないのに思いだけで無理強いするとますます口を開けてくれないう悪循環に入っていくもの、気をつけたいものですね。
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